先日の情報からもGoogleはGoogle Tensor G5でサプライヤーをTSMCに変更したことはSamsung内部で「Google事件」と呼ばれていることが判明。それだけSamsungの半導体部門にとって大事件だったと考えることができ、主要顧客の一つを逃したと判断することが出来ます。
今回SamMobileによるとSamsungは1.4nmプロセスを採用した半導体の製造を延期したと報告しているのでまとめたいと思います。
大量生産を延期。
2022年の話になりますが、その当時Samsungは2027年より1.4nmプロセスノードを採用した半導体の製造を開始予定であること明らかにしていました。ただ今回の情報によるとSamsungは当初より2年遅れとなる2029年より製造を開始することを明らかにしたとしています。
Samsungが製造時期を延期した理由としては2つあるとしており、一つ目としては1.4nmと最先端技術に興味を持っている顧客が現状いないこと。そして2つ目としては2024年に約29億ドルの赤字を出していることからも、十分に活用されない、もしくは十分な利益を得られない可能性がある技術に集中的な搭載をするのは難しいと指摘しています。
何より製造が出来たとしても金にならない可能性が高いのかもしれません。
2nmプロセスノードに集中。
一方で今回の情報によるとSamsungは2nmプロセスノードを採用した半導体の開発に注力するとしており、今年中には2nmプロセスノードを採用した半導体の製造を開始するとしています。
ちなみにTSMCは2028年より1.4nmの製造を開始すると言われており、Samsungのイメージは悪くなりますが、4nm/5nm/8nmなど需要が高い半導体の製造を安定させることでブランドイメージよりも利益率を改善することにフォーカスしている可能性があるとの話です。
一方で2nmに集中することで恩恵を受ける可能性があるのはExynos2600です。それこそExynos2400はまだまともでしたが、ここ近年でみるとExynos2300/Exynos2500とキャンセルに延期と安定しておらず、Galaxy S26シリーズが採用するかも今年の10月頃までに安定して製造できるかどうかだと思います。
仮に出来なかった場合はGalaxy S26シリーズでの採用はスキップされる可能性があり、さらに需要は下がる可能性があります。1.4nmの前にまずSamsungはExynos2600を安定供給できるかが今後顧客を取り戻す上でも非常に重要になってくるのかもしれません。