- 2025年4月24日
事前情報からもQualcommやAppleはコストの問題から今年後半に登場する最新SoCで2nmプロセスノードを採用することを見送ったとしています。
一方でSamsungに関しては順調にいけばExynos2600が世界初の2nmプロセスノードを採用したSoCになる可能性があるとの話。今回Phone ArenaによるとTSMCは2nmプロセスノードを採用した半導体の需要は爆増すると予想しているので簡単にまとめたいと思います。
需要が爆増する可能性。
すでにリーカーが指摘していますが、QualcommやMediaTekやAppleは2026年に発表する最新SoCにおいてTSMCの2nmプロセスノードを採用する可能性があるとの予測。
そして今回の情報によると現時点で3nmプロセスノードを採用した半導体に対して強い需要が発生しており、2nmプロセスノードを採用した半導体に関してはそれを大きく超える需要が発生する可能性があるとしています。
またどんなに需要があれど製造出来なければ意味がないですが、今回の情報によると歩留率は3nmプロセスノードや5nmプロセスノードを採用した半導体を同程度になっているとしています。
つまり現時点で十分に大量生産できるほど製造能力も安定していると判断することが出来ます。
2nmノードにより、TSMCはFinFETトランジスタからGate All Around(GAA)に切り替えています。この技術により、ゲートは四方のチャンネルすべてを覆い、電流漏れを減らし、駆動電流を改善します。GAAはナノシートトランジスタを使用して、チップがより速いパフォーマンスまたはより低い消費電力を実現しています。第2世代の3nm生産(N3E)と比較して、新しいプロセスノードは速度を10%から15%向上させます。
ムーアの法則は崩壊した印象も受けますが、半導体は順調に小型化しつつパフォーマンスもしっかりと改善していると判断出来ます。
コストがネックにならないのか。
一方で3nmプロセスノードを採用したSoCでもコストが高いと言われている中で、より高度な技術が必要となる2nmプロセスノードを採用したSoCのコストはさらに高くなる可能性があります。
また今回の情報によるとTSMCは2nmプロセスノードでさらに強い需要が発生すると喜んでいますが、需要過多になっているからこそメーカーに値上げ交渉を行なっているとの話もあり、2nmプロセスノードでさらに需要過多になればコストはそれこそ爆増する可能性もあります。
なのでメーカーによって対応は異なる可能性がありますが、例えばSnapdragonを採用しているメーカーが今後Dismensityを主軸に切り替えるなどチップメーカーの命運もTSMCに委ねられている感じになります。
何よりSnapdragon 8 Eliteの時点で$200に近いと言われている中今後どうなるのか非常に気になるところです。逆にGoogleやAppleなど独自SoCを開発しているメーカーの方がコストとのバランスをうまくみれそうな感じもします。
