- 2025年4月1日
Xperia Ace IIはdocomo専売だったとはいえバカ売れしたと言われており、その年Sonyのシェア拡大に大きく貢献したと言われています。一方で販路を拡大したXperia Ace Ⅲに関しては半導体不足による値上げが大きく影響したのかあまりインパクトがあった売れ方はしていないとも言われています。
一方でSonyはそれ以降エントリーモデルを発表していません。今回はXperia 10シリーズがこのままだと非常にやばいと思うので主観的にまとめたいと思います。
シェア維持には重要な存在。
以前SonyはエントリーモデルであるXperia AceシリーズにミドルレンジモデルであるXperia 10シリーズにフラッグシップモデルであるXperia 5シリーズにプレミアムモデルとなるXperia 1シリーズと基本4シリーズ構成でした。
あとは実質1年で終了しましたがクリエイター向けのモデルであるXperia PROシリーズが用意されていた感じです。ラインナップが豊富であればユーザーのニーズに応えやすいですが、シェアを維持するためや拡大するにはやはりミドルレンジモデルやエントリーモデルが重要になってきます。
ただXperia Aceシリーズからは最新機種が出ておらず、一方でXperiaのラインナップで10万円以下となるとXperia 10シリーズしかありません。
つまりXperia 10シリーズが売れなければシェアを維持することや拡大することは厳しいと思います。
他社との差。
以前の国内市場はキャリアが料金とセットで販売することで端末料金を大幅値引きするシステムが採用されていたので、世界でも異質ともいえますがハイエンドモデルが中心の市場でした。
なので以前より国内でキャリアと協力して売ってきたメーカーこそミドルレンジに売上拡大に苦戦している印象です。一方で近年になってから市場に参入したXiaomiやOppoなどはシェアをまず拡大するためにエントリーモデルから積極的に展開している印象を受けます。
エントリーモデルでシェアを拡大しつつ認知度の強化。さらにファンを増やした上で利益率が高いフラッグシップに誘導していく流れですがSonyはSamsungでみると逆の流れとなっている印象です。
本体価格がフラッグシップモデルと比較すれば安いので売れているとはいえXiaomiやOppoなどのミドルレンジモデルほど勢いがあるかといえばそんなことはないです。
そして直販市場を中心にミドルレンジモデルの選択肢がどんどん増えているからこそ情報リテラシーが高い若年層を中心にシフトしている印象で、キャリアでの販売に頼っているXperiaなどは中高年を中心に売れている印象です。
Pixelが大きな壁。
ここ近年で一気にシェアを拡大したGoogleですがキャリアのプロモーションもあり「安い」というイメージがついたこと。またGoogle Tensorはフラッグシップ向けのSoCとして見れば評判は良くないですがミドルレンジ向けとして考えると十分な競争力があります。
なのでaシリーズは市場から高く評価されている感じで、2024年第4四半期/国内市場において最も売れたAndroidがPixel 8aとなっています。何よりGoogleが急成長できた理由の一つとしては年代問わずミドルレンジモデルが売れる環境を構築できたことです。
これがSonyにとって一番欠如しているイメージで、厳しい言い方かもしれませんが中高年が「Sony」というブランドで売れている印象を受けてしまいます。
だからこそ今後モバイル部門を継続させるためにもミドルレンジモデルを根本的に見直す必要があるのかなと思います。
