- 2025年3月23日
2012年に正式発表されたXperia Zは初のSony Mobile製品となっており注目度も非常に高かった印象を受けます。その当時自分はiPhoneを使っていましたが、Xperia Zを見た時はかなりの衝撃でこの時からiPhoneとAndroidの2台持ちをするようになりました。
一方で歴代Xperiaを見ているといつも雲行きがおかしくなってくるのはある意味同じタイミングです。今回はSonyがXperiaの売上を回復させるためにかなり重要なことについて主観的にまとめたいと思います。
ナンバリングとSoC
2013年頃にXperiaの四半期ベースの出荷台数は4000万台前後だったと言われており、まさに全盛期という感じです。一方でSonyが決算時に出荷台数を公表していた時は直近でも年間に200万台程度だったので雲泥の差です。
一方で好調だったXperia Zシリーズに陰りが見えてきたのはXperia Z4の時とです。海外ではXperia Z3の派生モデルとして発表されていることからもSonyがキャリアの要望に合わせて無理に出した端末だった可能性があるのかなと思います。
何よりXperia Z4の最大の問題点は爆熱SoCと言われるSnapdragon810を制御出来なかったことです。写真を数枚撮影しただけで発熱による強制終了になるなどスマホとして使い物にならなかった。
また指紋認証や初の4Kディスプレイなど話題性が多かったXperia Z5シリーズも他社が別のSoCを採用する中でSnapdragon810を採用。Sonyによるとヒートパイプの搭載など発熱対策を強化したことを明らかにしていますが結局発熱は制御しきれず。
そしてXperia Zシリーズが終了になってしまいましたが、現行シリーズでみるとネックになったのがXperia 1Ⅳです。Snapdragon 8 Gen 1を上手く制御することが出来ずすぐに熱落ちになる感じに。
またこの頃からインフレや半導体不足の影響で本体価格が一気に上昇した時期と重なり評判は最悪でした。実際にXperia 1Ⅳの悪評が影響しているのか不明ですが2023年国内市場においてXperiaの出荷台数は前年対比40%の減少とこの時から急激に失速しています。
たまたまかもしれませんがナンバリングに「4」を採用している時は発熱に悩まされ、結局失速すると同じことが繰り返されています。良くも悪くもXperi Xシリーズはナンバリングに4が採用される前に終了しています。
発熱対策が重要。
改めて確認すると時代もあると思いますが最も売れたXperia ZシリーズでXperia特有の何か際立った特徴があったかと言われると微妙なところ。また評判の良かったXperia XZ1シリーズなどSonyの何か尖った特徴というよりは「使いやすさ」がフォーカスされていた印象です。
そのため歴史をみる限り一般化して使いやすさにフォーカスしている印象を受けるXperia 1Ⅵの方向性は間違っていないのかもしれません。そして繰り返していけない部分としては「発熱対策」を疎かにすることです。
少なくともXperia 1Ⅵでは発熱の原因となる消費電力の抑制を優先としたチューニングの完成度がかなり高いこともあり安定している印象ですが近年のSnapdragonを見ているとパフォーマンスが高いけど発熱もしやすい印象です。
また当面はTSMCがサプライヤーのため大丈夫だと思いますが、いつ爆熱SoCが登場してもおかしくないです。なのでSonyとしては同じ歴史を繰り返さないためにも発熱対策の強化と電池持ちの改善はしっかり行う必要があります。
逆に言えばこの2点をしっかり行った上でSonyの拘りを追加していけばユーザーからの評価はどんどん高くなるのかなと思います。結局のところ現行シリーズが苦戦していた理由はスマホの基礎的な部分が疎かになっていたからだと思います。
